今週末から始まる『HIGASHIKAWAミンタル』。
先日ブログでもご紹介させていただきましたが、Less Asahikawaでは期間中、福岡県久留米市の「gi」さんによるpop up shopを行います。福岡の伝統工芸の一つである久留米絣(かすり)を用いて、現代の感覚を落とし込んだ様々なアイテムを生み出しています。実は一昨年前、福岡を訪れたときに「gi」さんにお邪魔させていただきました。お店に入ってすぐ目に飛び込んできたのは久留米絣の織機。「何これ、かっこいい!」が正直な第一印象(笑) 店内には所狭しとオリジナルアイテムとセレクトされた商品が端正に並び、ついつい長居してしまいました。
そこで今日は久留米絣について少しだけ。
福岡県南部の筑後地方で生まれ200年近く続く久留米絣。糸束を括り、防染することでできた絣糸を使って織物にすることによって多様な柄を生み出し、今もなお進化し続けている伝統的な技法です。柄のデザインに始まり、およそ840巻もの紡績糸から巻き取られ一つの布が出来上がるまで約30工程、3ヶ月を要します。
「括る」「染める」「織る」これらの過程で生じる「柄のずれ」が絣の特徴でもあり魅力のひとつ。プリント柄などでもある版のずれにも少し似ているかと。もちろん織り手は柄がずれないように精巧に織り上げるが、どうしても生じてしまう「ずれ」が魅力とは少し滑稽にも思えますね。この「ずれ」が擦れて見えるため「かすり」と呼ばれるようになりました。
もともと野良着や普段着に使われてきた背景から、久留米絣の柄模様は素朴で飾らないデザインが多く、花や動物などの自然界から影響を受けているものもあります。そうかと思えば、規則的に配置されたグラフィックのようなファッション性の高い柄もあり、時代や性別を超えて愛され続けている事がよくわかります。
今回の期間中、この久留米絣を使用した温かみのあるオリジナルの服や小物がお店に並びます。一つのデザインから始まり、たくさんの人の手によって紡がれ出来上がる一枚の絣。そこからまた人の手によって幾つもの過程を経て生まれる一つのアイテム。そこにある作り手と風土も感じながら、是非お店でご覧になって見て下さい。
『HIGASHIKAWAミンタル』
"Midsummer Weeks" 2013.6.21fri ~ 7.7sat
参加店舗
北の住まい設計社
DEMETER
ノマド
SALT
due SALT
Less Higashikawa
on the table
Less Asahikawa
HIGASHIKAWAミンタルとは?
一年で最も日の長く美しい季節の夏至の頃に東川でお店を営む気の合う仲間達が、ようこそ!という気持ちを込めて自分たちが暮らす街=庭に遊びに来て下さいというお祭り。期間中はそれぞれのお店で企画展やワークショップ、特別メニュー等が催されます。ミンタルとは「庭、広場、人が行き交う場所」という意味のアイヌ語。それぞれのお店で出会ったモノやコトを通じて地元のコミュニティーから発信し、街全体が交流の場になりその文化が広がるきっかけになってくれたらと思います。
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